講演者: 礒村宜和先生 (東京医科歯科大学)
予想外の結果を生み出す脳科学
私たちの研究室では、ラットやマウスが状況変化に応じて適切な行動を発現するオペラント学習を担う脳の仕組みを、特に大脳皮質や海馬、大脳基底核、視床などの機能的回路に注目して、生理学的な実験手法をもちいて調べています。 今回は、その過程で得た解釈に困る予想外の発見をいくつか議論の俎上に載せます。 1)後頭頂連合野は行動発現を「同側」優位に支配していた 2)背側線条体へのドーパミン放出は報酬獲得により「減少」した 3)海馬の鋭波リップル活動は報酬獲得(飲水)で「消失」した 一見、定説や常識に反する観察事実をどのように解釈すれば納得できるでしょうか。事実は事実、解釈は解釈。一緒に謎解きのディスカッションを愉しみませんか。 (1 Soma S et al. J Neurosci 2019; 2 Yoshizawa T et al. bioRxiv 2023; 3 Sakairi T et al. in preparation)
日時:2023年12月14日(木)15:00 - 18:00
場所:京都大学 総合研究8号館 1階 講義室1
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阿部修士 (京都大学人と社会の未来研究院)
今吉格 (京都大学生命科学研究科)
小川正晃 (京都大学医学研究科)
後藤明弘 (京都大学医学研究科)
佐々木亮 (京都大学医学研究科)
島崎秀昭 (京都大学情報学研究科)
鈴木裕輔 (京都大学生命科学研究科)
寺前順之介 (京都大学情報学研究科)
濱口航介 (京都大学医学研究科)
松井鉄平 (同志社大学脳科学研究科)
水原啓暁 (京都大学情報学研究科)
篠本滋 (京都大学情報学研究科)(アドバイザー)
中江健 (自然科学研究機構)
本田直樹 (広島大学統合生命科学研究科)